SQLアンチパターンNight Part2 に参加してきた

ここ数年本業が忙しくなってしまった関係で、すっかり IT エンジニアコミュニティとか IT 勉強会とかそれ系のカンファレンスとか、そういったものとは縁遠くなってしまったのだけど、ここしばらくはようやく少し余裕が出て来たので、ものすごく久しぶりにそれっぽいものに参加してきた。

 

connpass.com

 

資料も公開されている。

 

speakerdeck.com

 

結論から言うと、参加してとてもよかった。何がよかったかと言うと、まず現在の SQL というかリレーショナルデータベースについて学ぶための書籍の概観を知ることができたこと。昔は本当に入門書はたくさんあるけれど、次に進むためのステップがなかった。そう言う意味では本書は中級者向けであるし、最近では中級者向けの本がとても充実してきていると言うことを知ることができてよかった。いわゆる「学習の高速道路」が整備された状況と言ってもいいのだろうね。

 

japan.cnet.com

 

とくにデータベースの設計が悲惨だとシステムに後々まで禍根を残すことになるので、こうした「学習の高速道路」できちんとリレーショナルデータベースを学んできちんとしたテーブル設計ができる人が増えてくると、変なテーブル設計のシステムに苦しむ不幸なエンジニアが減っていくんじゃないかなあという淡い期待を持っていたりするんだけど、どうなんだろうね。

 

次に「アンチパターンのお焚き上げ」ということで、原著が書かれた 2010 年ではアンチパターンであったものが、2017 年現在ではアンチパターンではなくなりつつあるものもある、と言うのが面白かった。とくにみんながハマるようなことはきちんと SQL 標準となり、標準となったからには各データベースエンジンに実装されていく、と言うエコシステムがきちんと息づいているのだなあと感心した。SQL は進化の止まった古臭い言語なんかではなくて、今も変化し続けている実用言語なのだね。バッドノウハウ的なものをたくさん知ることで個別に運用回避するのではなく、きちんと新しい標準に反映させて、本流として使っていくのがいい、と言うのはまさに王道である。例えて言うなら Ruby on Rails のバージョンを固定して使うのではなくて常に Edge を使い、不具合があったら Edge そのものを直した方がいい、と言うのに似ていなくもない。

 

あとは Rails の Edge にもっとみんな Pull Request を送ろうみたいな話の SQL 版みたいな感じで SQL の標準にこうした仕様を提案したりするプロセスがどうなっているのか、みたいな話があると面白かったかな。当日に質問してみればよかった。

 

まあそんな感じで大変有意義なイベントでした。会場を提供していただいた VOYAGE GROUP さん、そして公演していただいた和田さんに感謝。

 

と言うわけでこれからは徐々にこうした IT 勉強会的なものへの参加を徐々に増やしたり感想をブログに書いたりと言った活動をぼちぼち復活させようかな、と思ったのだけど、こうしたことを書き連ねる個人メディアが諸処の事情で散逸してしまったので、はてなブログをはじめてみることにした。これが最初のポストになる。更新のペースはまあ週に 1 回か 2 回程度できればいいかな。